30代女性 前歯をジルコニアクラウンで治療した症例Case
2021.10.01
歯を審美的に治療するにはセラミックを使用します。
古くからの方法ではメタルボンドクラウンといって、金属のフレームにセラミックを焼き付けたもの。歯科の歴史上一番長く使われてきたものです。
これは歯茎との境界線(マージン)に黒いラインが見えやすいので、最近はあまり使用されません。
ここ最近10年は金属不使用のオールセラミッククラウンが主流となってます。
私が歯科医師になった20年前はまだほとんどメタルボンドでした。
当時新しく出てきたのがオールセラミッククラウン。メタルボンドのマージンが黒くなるのがもの凄く嫌だった私は、当時からほとんどをオールセラミッククラウンで治療していました。多分人生でメタルボンドは1%ぐらいしか使ってないと思います。そんなわけでメタルボンドの写真はありません(笑)。
初期はプレスセラミックというものでした。イボクラーの製品をずっと使って、試行錯誤を繰り返しました。エンプレス→エンプレス2→e-maxと強度がどんどん上がって、色もどんどん綺麗に。
e-maxは今でも使用しますね。
その後CAD/CAMで削りだすジルコニアが急速に普及して、選択の幅が大きく増えました。
最近は前歯の治療はジルコニアでフレームワークを作り、陶材を焼き付けるPFZクラウンが多くなっています。メタルボンドのメタル部分をジルコニアに置き換えたものです。
焼き付ける陶材部分の綺麗さは技工士の腕にかかっています。
裏側から見た写真。咬み合わせで当たる部分は陶材は盛らず、ジルコニアむき出しで強度を確保。これをメタルボンドでやると金属色になってしまい、かなり審美性が落ちるのでジルコニアならではの設計です。よく見るとフレームの切端部分をギザギザに作ってあります。これはマメロンという天然歯の切端の色を再現するため。
ちょっと手間のかかる治療ですが、綺麗に前歯を修復したい方のご相談をおまちしてます。
この治療の費用
180,000円+税
この治療の期間
治療回数5回
この治療のリスク
本治療は自由診療となります。
セラミックは強い負荷がかかると割れる・欠ける場合があります